これが好きだから

先日約1年ぶりにあるラーメン屋を訪れた。

「ラーメン荘　これが好きだから」西宮店！

男くささが店の外から中まで充満する、いわゆる二郎系のラーメンだ。

割と気軽に行ける距離にある店なのだが久しぶりに来店。

一年前は前の会社の営業で近くに来た際に昼間に立ち寄ったのだが、その日は苦い思い出として深く記憶に刻まれている。

元から鼻血が常人の数倍出やすい私、その日は特に鼻のコンディションが悪かった。

参考

https://papiconoco.hatenablog.com/entry/2020/01/25/234749

今か今かと待ちわびたラーメンが目の前に出てきた瞬間に身体の体温が急激に上がりのぼせた状態になってしまって鼻血がめちゃくちゃ出てきたのだ。

ラーメンを食うどころの話ではない。

しかしここは超人気店。

外には順番を待っているお客さんが10人は並んでいた。待たせるわけにはいかない。

結果持っていたポケットティッシュを丸2セット分くらい費やし、止血しながらも麺をすすり続けた。

当然真っ赤に染まったティッシュが手元に溜まっていくがそんなものを見せてしまっては周りの客の食欲を減退させてしまう。

その為汚れたティッシュは全て内ももに挟んで誰にも見つからないようにした。

すすっては止血、すすっては止血。

溜まったティッシュを内ももin。

すすっては止血、すすっては止血。

溜まったティッシュを内ももin。

このリズムで食べ進め40分くらいかけてなんとか完食した。

正直味なんてわかるはずもない。

血の味を味わうのに800円かけたも同然だ。

その日店を出た時に看板に書いてある「これが好きだから」という文字に

こんな体質好きなわけあるかぃぃいい

と憤慨したのは記憶に新しい。

しかし今回は違う。

鼻のコンディションは100年に1度の出来とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え。

参考

https://papiconoco.hatenablog.com/entry/2020/04/15/220636

いつも通り店の外には10人以上の待ちの列が出来ており、その繁盛っぷりが知れる。

アルコール消毒、マスク絶対装備、接客の元気度を抑えめなどコロナ対策は徹底している模様。

結局ラーメンを口にするまでは1時間近く待っただろうか。

私の口は油を欲していた。

どどんっ！！！

私のオーダーは麺大盛り、野菜マシ、アブラマシ、カラメ！！！

大盛り麺の量は普通の店の並の約4倍あると言われていて、お残しは厳禁な為オーダーの際にめちゃくちゃ念を押された。

ふっ舐めんなよ…。

鼻が強い時のワシは無敵じゃい！！

大盛りのもやしを切り崩していき、やっとの思いで麺にたどり着く。

超極太の麺にとんこつ醤油スープが絡み、一口の満足度がえげつない。

しかしながら背脂とにんにくが食欲を刺激し続け、箸を止めることが出来ない。

デートの日にこんな物を食おうものならエンカウントの段階で振られることを覚悟しなければいけない。

最後は更なる刺激を求め、一味唐辛子をぶっかけ胃をいじめ抜く。

長かった待ち時間、食事の時間は刹那。

ものの10分程度だったか。

同時に入った大学生二人は並盛りだったが、私が席を立った時にはまだ必死に麺をすすっていた。

ふっ頑張れよ若人…。

お前らには鼻血を出しながら食う覚悟があるのかい？

滲んだ汗をぬぐって店を出る。

一年ぶりに目に入る看板の字。

こんな身体に悪い物を大量に食べたんだ。

翌日まで腸内環境は荒れ放題確定。

しかし構わない。

「これが好きだから」。