ひょんなことからってどんなことから

中学では日陰者だった主人公がひょんなことから番長になることに!?

 

引きこもりだった主人公がひょんなことから女性にモテモテに!?

 

野球部万年補欠の主人公がひょんなことから何故かエースで四番に!?

 

 

 

いやひょんなことて結局どんなことなん。

 

 

ひょんなことからの意味は

意外なこと、思いがけず些細なことから、ということ。

 

なのはわかるのだがそれが何故「ひょん」なのかがわからない。

 

そもそも

うわ!それひょんやなー

とか

ひょん過ぎてびっくりするわ!

みたいに「ひょん」単体で「意外なこと」という使い方をすることはなく、

「ひょんなことから」で一つの熟語みたいになっているのにも何か理由があるのだろうか。

 

 

 

 

ひょんの語源を調べてみたところ、三つの説が浮上した。

 

①中国語の「凶」の読み「ひょん」から説

凶(中国語読みひょん)=不吉なことから転じ、奇妙なことを表すようになった。

 

②ひょんの実から説

イスノキの虫こぶは内部が空洞になっており、唇をあてて吹くと「ひょう」と変な音がなるそう。

このことからイスノキは別名ヒョンノキとも呼ばれ、むしこぶは「ひょんの実」と呼ばれている。

ひょんの実=変な実=ひょんと転じていった。

 

 

 

③ヒョンノキと呼ばれるのはイスノキだけにあらず。

宿り木(ヤドリギ)」は古くは「ホヨ」と呼ばれており、東北地方では「ヒョウ」と呼ばれていた。

これが転じて「ひょん」となり、

変な木=ひょんな木=ひょんとなった。

 

 

 

 

 

と三つの説をご紹介したがいかがだろうか?

しっくりきた?

私は来なかった。

どうやら②が最も有力らしいが、どれもいまいち腑に落ちない。

 

別に「ひょん」じゃなくても成り立つものばかりだし、

「ひょん」=変な

と捉えるのであればもっと変わった生態の木なんていくらでもあると思うからだ。

 

これなら適当にでっち上げた説の方が説得力を持たせられる気がする。

 

 

 

ということで…

 

 

④飛音(ひおん)から説

時は戦国、文書を送る手段として手紙を弓矢にくくり付け遠方から放つ矢文(やぶみ)が用いられていた。

 

矢文が武将の元に届くのはいつも唐突で、その矢が空を切る音が送り先の者を驚かせることも多々あった。

その後は飛音(ひおん)と呼ばれ、徐々にひょんに変化していったとさ。

 

 

 

 

 

 

ほら!それっぽいでしょ!?

とさ。じゃないんよ。

全部真っ赤な嘘、完全なデタラメでございます。

飛音なんて言葉はありません。

 

いつか「ひょん」の明確な語源がわかったとしても納得いかなかったら一人でこの説を唱え続けることにしよう。