鬼退治のリスク問題
桃太郎さん桃太郎さん
お腰につけたきびだんご
一つわたしに下さいな
やりましょうやりましょう
これから鬼の征伐に
ついて行くならやりましょう
これは童謡『桃太郎』の一節である。
うん、リスク高くね?
相手はかの傍若無人な鬼。
筋骨隆々な肉体、大きな牙、鋭く尖った爪、その手には巨大な金棒。
これまで犯してきた数々の悪事を考えても、彼らと対峙するには命の覚悟が必要だ。
その対価がきびだんご一つ…!?
鬼と戦うということはこれから死ぬかもしれないことだ。
犬・猿・雉にもそれぞれ家族があるだろう。
決して軽い気持ちで臨んではいけない戦いだ。
こんなきびだんご一つで付いてくるはずがない。
しっかり言ってあげてよ!犬さん・猿さん・雉さん。
ここで先程の続きの歌詞。
行きましょう行きましょう
あなたについて何処までも
家来になって行きましょう
行くんかぃいいい!
きびだんご一つで行くんかいぃいい!
なにかこのきびだんごには恐ろしい中毒性があるのかもしれない。
危険な団子である。
そんなちょっと危ない団子の味を動物たちに覚えさせ、命を賭して戦わせる。
これまさに鬼畜の所業。
本当に鬼なのはむしろ桃太郎の方だった。